【KB36】コンプライアンスリスクの概要と対策について

目的

このマニュアルは、コンテンツ制作に携わる全てのスタッフが、コンプライアンス(法律・規則・倫理)を遵守し、トラブルやリスクを未然に防ぐために必要な知識を提供します。適切な行動を促し、個人と会社の信用を守ることを目的としています。

 

 

説明

コンプライアンスとは

コンプライアンスとは「法律や規則、社会的責任を守ること」を指します。
これは、会社全体の信頼だけでなく、個人のキャリアを守るためにも重要です。

主な対象

 

  • 法律:守らなければならない明確なルール
  • 規則:会社や業界が定めたルール
  • 倫理:社会的に正しい行動や考え方

 

コンテンツ制作において、これらを守らなければならない場面が多くあります。
特に注意が必要なのは以下の分野です。

  • 著作権
  • 肖像権
  • 商標権
  • プライバシー権
  • 名誉毀損
  • ブランド毀損

このほかにも遵守すべき権利は多く存在します。
特にYouTubeやSNSなどのプラットフォームへコンテンツを投稿する際は、プラットフォームのガイドラインも遵守する必要があります。

YouTubeのガイドラインについては、以下の公式ページをご参照ください。
▶︎ YouTube コミュニティガイドライン

 

具体例

違反の具体例

1.著作権侵害

    • 他人の楽曲を無許可で動画のBGMに使用。
    • 無断で他人のコンテンツを転載 等

2.肖像権侵害

 

    • 動画内で通行人を無断で撮影。
    • モザイク処理をせずに公開 等

 

3.商標権侵害/プライバシー権侵害

    • サムネイルや動画内に企業ロゴを無断で使用。
    • 動画やSNS投稿で個人が特定できる情報を掲載 等

 

4.名誉毀損/ブランド毀損

 

    • 個人や特定の法人の社会的評価を下げる表現
    • 企業、店舗への誹謗中傷
    • 運営者、管理者への誹謗中傷
    • 宗教団体への誹謗中傷
    • 皇族への誹謗中傷
    • 身体障害者を揶揄する身振り手振り 等

 

 

 

規則遵守を心掛けていても、予期せぬ問題が発生することがあります。事前に十分な確認と専門家のアドバイスを受けることで、見落としや誤解が生じるリスクを最小限に抑えることが可能です。

 

 

成功例

  • フリー素材サイトから利用規約を確認した上で商業利用可能な素材を使用。
  • 自社制作の素材を活用し、リスクを回避。
  • 著作権者から正式に許諾を得た上でコンテンツを公開。

 

 

素材利用の基本ルール

 

  1. パブリックドメイン素材の利用
    • 著作権が切れた素材や明示的に自由利用が許可された素材を使用。
    • 利用規約を確認し、商業利用が可能かを確認する。
  2. ライセンス付き素材の購入
    • 信頼できるサイトから購入し、利用範囲を確認する。
  3. 自社制作
    • 社内で素材を制作し、独自性と安全性を確保する。
  4. 使用許可を得る
    • 他者の素材を使う場合、必ず許諾を得る。

 

日常業務での実践

 

リスク防止の3原則

 

  1. 確認
    • 素材の利用規約や出典を必ず確認する。
  2. 相談
    • 不明点があれば上司や法務担当に相談する。
  3. 記録
    • 使用許可を得た場合は、必ず記録を残す。

 

チェックリスト

 

以下のチェックリストを活用し、業務時にコンプライアンス違反を防ぎましょう

  1. 使用する素材の出典は確認しましたか?
  2. 素材の利用規約を確認しましたか?
  3. 素材が商業利用可能であることを確認しましたか?
  4. 必要な場合、著作権者から許可を得ましたか?
  5. 素材の出典やクレジットを明記していますか?

まとめ

コンプライアンスを守ることは、自分自身と会社の信頼を守るだけでなく、業務効率を向上させるためにも重要です。

  • 確認、相談、記録を習慣化する。
  • チームでルールを共有し、成功事例を積極的に紹介する。

違反を未然に防ぎ、安心して業務に取り組むため、日々の行動にコンプライアンスの視点を取り入れていきましょう。